インフルエンザ
診察時間
9:00 - 12:00
13:00 - 17:00 -
休診日:土曜の午後、日曜祝日/△は訪問診療
インフルエンザの様子

インフルエンザとは

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症です。インフルエンザウイルスはA型・B型・C型・D型の4種類が存在し、そのうち人間に感染するのはA型・B型・C型の3つです。通常の風邪に比べて症状が急激に現れ、高熱や全身の倦怠感などの症状が強いのが特徴です。例年12月から3月頃に流行し、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方は重症化する可能性があるため、早期の対応が重要です。

対象のお悩み

当院で行うインフルエンザの診断と治療

—迅速診断検査

インフルエンザの診断には、迅速診断検査を実施します。鼻腔や喉から採取した検体を用いて、約15分程度でインフルエンザウイルスの有無を確認できます。A型・B型の判別も可能です。この早期診断により、適切な治療を迅速に開始することができます。

—抗インフルエンザ薬の処方

インフルエンザと診断された場合、症状や発症からの時間を考慮して抗インフルエンザ薬を処方します。発症から48時間以内に服用を開始することで、症状の軽減や合併症の予防に効果があります。主な抗インフルエンザ薬には、ノイラミニダーゼ阻害薬(タミフル・リレンザなど)やキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬(ゾフルーザ)があり、患者様の状態に合わせて最適な薬剤を選択します。

—症状に応じた対症療法

高熱や痛みに対しては解熱鎮痛薬、咳には咳止め薬、痰が多い場合には去痰薬など、症状に合わせた薬を処方して不快な症状を緩和します。また、十分な水分補給や栄養摂取、安静の必要性についても説明し、回復をサポートします。

—生活指導

インフルエンザからの回復には、適切な生活習慣が重要です。安静にすること、十分な水分補給、バランスの良い栄養摂取など、回復に必要な生活習慣についてアドバイスします。また、インフルエンザは症状がなくなっても数日は体内からウイルスが排出されるため、解熱後2日は外出を控えるなど、感染拡大防止のための指導も行います。

インフルエンザの予防

—インフルエンザワクチン接種

インフルエンザの予防には、ワクチン接種が最も効果的です。当院では毎年10月頃から接種を開始しています。ワクチンは100%予防する効果はありませんが、予防率は50~70%程度で、接種していない場合に比べて症状が軽くなる効果があります。予防接種は効果を発揮するまでに約4週間かかるため、流行が始まる前の10月末~11月頃に接種することをお勧めします。

—日常生活での予防対策

日常生活での予防も重要です。手洗い・うがいの徹底、マスクの着用、人混みを避ける、十分な睡眠と栄養摂取、適度な運動を心がけ、室内の湿度を50~60%程度に保つことが効果的です。特に流行期には、これらの予防策を積極的に実践しましょう。

インフルエンザの合併症

インフルエンザは通常1週間程度で回復しますが、以下のような合併症を引き起こすことがあります。

—インフルエンザ脳症

主に1~5歳の乳幼児に多く見られる合併症で、発熱から1~2日以内に発症することが多いです。けいれんや意識障害が主な症状です。乳幼児がインフルエンザにかかった場合は、異常行動の有無を注意深く観察してください。

—二次性細菌性肺炎

インフルエンザにより免疫力が低下した状態で細菌に感染し、肺炎を発症することがあります。特に高齢者や基礎疾患を持つ方に多く見られます。咳や痰が増える、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、すぐに受診してください。

治療法

症状に合わせて、状態を緩和する薬を処方します。診察の際には、どのような自覚症状があるかを医師にお伝えください。例えば、咳や痰でつらい場合には咳止めや去痰薬で症状を抑えます。のどの痛み、発熱、頭痛がある場合には解熱鎮痛剤を使用します。
以前は風邪に対しても抗生物質が処方されていましたが、現在ではウイルス性感染症に抗生物質が効果的でないことが明らかになっています。そのため、ウイルス感染が疑われる場合には抗生物質の処方は基本的に行いません。
風邪の治療の基本は、十分な休養と水分補給です。特に発熱がある場合は、脱水症状を防ぐために水分をこまめに摂ることが重要です。また、栄養バランスの良い食事を心がけ、体力の回復をサポートすることも大切です。

インフルエンザになりやすい方

インフルエンザイメージ

インフルエンザは誰でもかかる可能性がありますが、特に以下の方は注意が必要です。



これらに該当する方は、特に予防接種を受けるなど、積極的な予防対策をお勧めします。

受診のタイミング

以下のような症状がある場合は、早めに当院を受診してください。



特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方、妊婦の方、小さなお子様は重症化する可能性があるため、早めの受診をお勧めします。

当院のインフルエンザ対策

当院では、インフルエンザ流行期に備えて診療体制を整えています。待合室や診察室の換気と消毒を徹底し、感染拡大を防止しています。また、インフルエンザが疑われる患者様と一般患者様の待合や診察時間を分けるなど、院内感染防止に努めています。
インフルエンザに関するご質問やご不安があれば、どうぞお気軽に当院までご相談ください。患者様の症状や状態に合わせた個別の対応を心がけています。

主な検査内容



当院では、「できるだけ安心して家での生活ができる」という視点で、インフルエンザの診断から治療、予防まで一貫したサポートを行っています。インフルエンザの季節には特に、皆様の健康を守るためのお手伝いをいたします。